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2024.10.20 校長のブログ【月一】

9月・10月のブログ【ダンスの採点】

10月です。
9月のブログ更新がでませんでしたが、夏休みを無事に終え普段の生活に戻れたでしょうか?
ADVANCEでは9月から12月に行われる発表会にむけて、作品作りが始まっています。この期間は通常クラスの新規無料体験・新規入会の受付を一時ストップしておりますのでダンスを新たにスタートしたいお子様や、初心者の方はぜひこの機会に『ダンス基礎クラス』『リズムジャンプトレーニング』『STAR ACADEMY 』の体験にご参加ください!!
ダンスの上達スピードUPや、お子様の”これから”を伸ばしていくためにご用意しておりますので、ご活用していただけると嬉しく思います。


今月のテーマ
【ダンスの採点】

8月に開催された『パリ・オリンピック』皆さんはご覧になられたでしょうか?
オリンピックでは様々な種目があり、各国の一番が集い『世界一』を競い合います。また、これまで積み上げてきたものを発揮する場でもあり、国の代表として、個人として”目指す場所の一つ”と言えるのではないでしょうか。大会では日本も多くの金メダルや入賞を果たしましたね!惜しくもメダルに届かなかった選手もいましたが、選手たちの輝いている姿はどれも素晴らしかったと思います。
ニュースでもしばし話題に上がっていましたが、ネットやSNSでの誹謗中傷…おそらく大半の方はそう思っていることはなく、ごく少数の一部の人がそういったことを言うのだと思います。今は『少数の人の意見が伝わりやすい時代』…昔からそういった誹謗中傷はあるものだと僕自身思っています。また誹謗中傷を無くすことは難しく、どんなことであっても悪いことを言ったり、意地悪をしたりとあるものです。公の場に出る時は『多くの人は自分の味方であるが、全ての人が自分の味方ではない』という意識を持っておくと、自分へのダメージが軽減されるかもしれません。

さて、今回のオリンピックで採用された『ブレイキン』皆さんはご覧になられたでしょうか?『ブレイキン』=『ブレイクダンス』なのですが、ストリートダンスであるブレイクダンスが種目に入り、競技になったことは個人的には嬉しかったです。十数年前まで”ストリート”と呼ばれるものは「不良がすること」という認識が強かったのです。それで言えばスケートボード(スケボー)もそうなります。パークと呼ばれる「スケボーができる場所」なんてその辺になかったので、アスファルトの多い公園や、どこかの施設でスケボーをやっていた時代です。大体ダンスをやってる近くでスケボーもやっていて、見た目は『the不良』みたいな感じで(笑)しかも夜にやるわけですから怖いし危ないですよね。音も考えれば近所迷惑極まりれり。ストリート=街の不良たち…みたいな感じでしたが、そういったストリートでおこなわれていたものが、オリンピックの種目になるまでになるとは…と思うと、非常に感慨深いものがあります。


オリンピックの競技になるということは競い合うということです。
何らかの基準を設け、タイムや点数によって順位を決め、優劣を決定します。その結果がベスト8なのかベスト3なのか…それとも1位なのか。それを各国から選出したNo.1同士が競い合うわけですからとんでもない事をやっているのがオリンピックなのです。

そんな中、ブレイキンという『ダンス』が参加した訳ですが、皆さんどうでしたか?採点の基準や方法、内容の厚さ(濃さ)や技の難易度はわかりましたか?
もちろん「すごい」とは感じたと思うのですが「何がすごい?」と聞かれるとわからなかったのがほとんどではないかと思います。
「そこでそれ(技)入れるの!?やべー!!」と解説者が言っていたような感想はおそらくなかったのではないでしょうか。
それよりも「音に合っているか?」「楽しそうか?」「スピードが速いか」「バランスは崩れてないか(形が綺麗か)」「かっこいいか?」というところで楽しまれてた方が多いように思います。「独創性(オリジナル)」や「繋ぎ方がどうの」と言われても、わからないのが当然です。

今回のブレイキンの採点基準は『技術性』『多様性』『完成度』『独創性』『音楽性』の5つの基準に基づいて採点を行いましたが、どれもパッとしない基準だと思うのは僕だけでしょうか?(笑)
もちろん採点方法の意味や理解はしていますし、知ってる事ばかりですが客観的に見て、ダンスに携わったことがない初めて観る人がわかるのか?というところです。
正直採点は”超”が付くくらい難しかっただろうなと思います。


2028年に開催される『ロスオリンピック』ではブレイキンが種目に入っていないと、現段階では報道されています。
ストリートダンス発祥地とされているアメリカであるにも関わらず、ブレイキンが種目に入ってないのは皆さんも少し驚きだったのではないでしょうか。
ブレイキンを種目に入れていない理由も報道されましたが「ヒップホップ文化とオリンピックのスポーツ競技としての相性が難しい」という理由です。文化的な要素とスポーツ競技としての価値観の違いが影響しているとのことです。この意見については「採用すべき」「不採用でよい」とアメリカ国内でも意見が割れていて、文化の素晴らしさを伝える良い機会と捉えるのか、そもそも文化であるのだから競い合うとかそういうものではないと捉えるのか。これには様々な考え方、捉え方があるでしょう。

ここからは僕の考え方、捉え方なのですが、僕は不採用でよいのではないかと思います。
確かにブレイキンは華があり、かっこいいですし、応援もしています。しかし、オリンピックのブレイキンを見る限り「勝ちに行くブレイキン」になっているなと強く感じました。それは当然のことなのですが、勝ちに行くこと全てが『ダンス』ではないと僕は考えています。上手ないとダメとか、こうじゃないとダメとか、そんな決まりはないはずで、ダンスはもっと自由で様々な感情があって良いはずです。オリンピックの種目になることは嬉しいことなのですが、それと同時に『競技としてのダンス』が強くなりすぎて面白味のないものになってしまわないかと考えてしまいました。ダンスは競技というより文化的な捉え方が僕の中で強いです。もちろん競技としてのダンスも素晴らしいものありますから、それはそれ・これはこれという感覚です。


よく『振り付けを覚えればダンスができた!』と感じている人がいますが、覚えれば良いというものでもありませんし、そう思って欲しくないのが僕の本音ですが、振り付けができなければダンスとして成り立たないのも事実です。しっかりと練習して、自分の感情や思いをダンスに乗せて踊ることで、より人を惹きつける可能性が高まると思います。

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