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2024.04.13 校長のブログ【月一】

4月のブログ【多様性】

新学期、新入生、新入社
新たな門出を迎える4月ですね!これからの楽しみや希望にワクワクしながらも、不安や心配もちょっぴりある感じではないでしょうか。桜が咲き誇る新しいステージが、皆さまにとって素晴らしいものになるようお祈りしております。

今月のテーマ
【多様性】

近年では”多様性”という言葉がよく使われます。
順位を決めなかったり、個性を考慮したり、ジェンダーを否定しないであったり…etc
「これはこう!」「あれはあれ!」「こうだったら答えはこう!」みたいなものではなく、個人が感じた事を周りも認めようと努めていくことで、みんなが住みやすい世の中にしよう!…という事なのだと僕は思っています。

そもそも”多様性”とは何?という事ですが(調べればすぐに出てきますが笑)多様性とは英語で『diversyti(ダイバーシティー)『ある集団の中に異なる特徴•特性を持つ人がともに存在すること』と出てきます。多種多様、様々、千差万別、色々…と似た様な類義語もあります。補足として対義語で『画一性(かついつせい)』個々の事情などは考慮せず、全体を一様にそろえることです。一様、単一、単調の類義語があります。

多様性というテーマから離れるかもしれませんが、ニュースで「うーん...」と思うニュースを目にしました。
とあるニュースで新社会の皆さんを激励をするため、お偉いさんが祝いの言葉を伝えるのですが…「〇〇業と違い、君たちの方が頭が良い!君たちは優秀だ!」と伝えていました。カメラマンや記者がおり、しっかり報道されていました。その〇〇業の人達の大半は報道を観て激怒。怒っていない人達も何故そのような事を言われなければならないのか?と気分を悪くされていました。その言葉の前後は報道されていませんでしたが、前後を報道していたとしても言葉の中には『〇〇業と頭の良さを比べ、決めつけている』という事には変わりないでしょう。

このお偉いさんは、〇〇業の方達に何の恨みもなく「むしろ感謝しているし素晴らしい仕事だ」と、後の取材で言っていました。あの場であんな事を言っておきながら、どういう心境でそんな言葉を言っているのだろうと思ってしまいますし、嘘のようにも聞こえますね。本人曰く「自分はそんなつもりで言ったわけではない。そのことに対してそういった受けとらえ方をされた事に自分も傷ついた。皆さんも傷ついた」と自分も被害を受けたかのような言い回しでしたが…どうなんでしょか。

お偉いさんはややご年配の方。とても仕事が出来る方で仕事熱心な方だったのでしょう。
しかし相手を褒める時は、何かを引き合いに出して褒めるタイプだったのではないでしょうか。失言という可能性もありますが、過去にそういう褒められ方、褒め方をしていなければこういった失言にはならないと僕は思います。

なにかを引き合いに出す事で価値を高める事ができ、相手側を”落とす”事でさらに価値が高い事を認識させる(錯覚させる)確かにそうやって褒められたら悪い気分にはなりません。しかしこの褒め方の怖い所は、その言葉を本当に信じてしまった場合、そうやって思って(思い込んで)しまう事で、褒められた人が相手側(落とされた側)の事を”見下した”見方をしてしまうのではないでしょうか。見てもないもの・知らないものを、初めから見下した目線で見てしまう。本当にそれで良いのでしょうか。

昭和の時代では問題なかったかもしれませんが、多様性が求められる今の時代では、その褒め方はアウトでしょう。
そもそもそれだけ素晴らしいと思うのであれば、何かを引き合いに出して比べる必要はないはずです。

限定する必要はないですが、もし引き合いに出すなら「〇〇業の人達も素晴らしい仕事ですが、あなた達はあなた達で素晴らしい仕事をしているんです!」と相手側を褒めつつも、また別の素晴らしさがあなた達には有ると伝えた方が、今の時代に合っていたのではないでしょうか。どちらの職業も"落とす"事無く高め合う。こちらの方がスマートです。

ではなぜそのような褒め方、伝え方が出来なかったのか?

僕が思うには「今の時代に対して自身をアップデートしていなかったから」だと思います。

ひと昔前であれば問題なかった褒め方を、今の時代でしていまったから問題が起きたのです。そしてお偉いさんの方は「自分も(周りの反応に)びっくりした。その事に自分も傷ついた」と言ってる事、後の取材で弁解しているので、本当に悪気があって言った訳ではないことがわかります。

このように、決めつけや(絶対動かないルールなどは別)思い込みは、多様性を求められる今の時代では厳しいことがわかります。決めつけ・思い込みは自身を進めさせる推進力になる良い部分もありますが、むやみに他人を傷付けたり、陥れたりするような言い方や行動は、いつの時代になっても良くありません。

多様性という部分で、たまに理解に苦しむところもありますが「多様性だからなんでも認める」ではルールや決まり事が崩壊してしまいます。かと言って決めつけるのも違いますし、何でも認めるのも違うと思います。

「事象が起こった時はできるだけ理解して対応する」この"できるだけ理解しよう"とすることが、多様性を求められている今の時代には必要なのではないでしょうか。
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